恋の門

2004年10月22日 映画
『恋の門』を見てきた!
すごく面白かった〜。

一番共感できたのは、ヒロインの恋乃が、厳しくてさえない中小企業のOLをしていて、仕事では普通の顔して地味にやっているけれど、マニアックかつ大胆な私生活を送っているところ。

家に帰ってからは同人誌書いたりコスプレしたり男を連れ込んでコスプレして一緒に写真撮ったりして(歴代の男たちの)ディスプレイしている。しかも、かなりの借金をしていて風俗で働いているというところもすごい。

それだけど、やっぱり純愛もしていて
なんだかストレスが解消された。

同人誌?コスプレ????な趣味は理解があまりできないけれど、みんなそれぞれな趣味を持っていてそれを尊重し合えればいいわけだし、その道をきわめている人って本当にうらやましいし
幸福なんだと思う。
1988年に東京で実際に起きた「西巣鴨子ども置き去り事件」をモチーフにし、母親に置き去りにされた4人の子どもたちが、彼らだけの生活を続ける約1年を描いている。撮影にも1年以上をかけた是枝監督の入魂の一作。撮影時、子どもたちに台本は渡されず、監督のその場の指示で演技を行った。
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この映画をどうやって撮ったのかすごく知りたい!
子どもに演技をさせていないようでいて、目線や台詞が自然だったから。そして、台本を渡していないのに、どうやって子どもに
ストーリーを理解させたのだろう?

悲惨な境遇にあっても、誰もが日常のちょっとした温かみを感じて生きているし、誰もが温かみのある行為を及ぼしている。

それが、子どもを置き去りにする母親でも、
置き去りにされた子どもたちにも。

広く言えば、犯罪者にも殺人者にも。

世間でみられる事件の裏側を見た感じだった。
テレビや新聞による想像の世界で膨らんだ狂気の世界が、こんなにも日常的で普通の日々に満ちていたことが痛いほど分かった作品。

裏を返せば、平凡で日常的な中に悲惨な状況が隠されているという事実。
それに早く気づくことが大切。
おかしいと心のどこかで思いながら何もしないことの切なさ。
変わることを恐れてはいけないんだと思う。

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柳楽優弥君の魅力に脱帽!
心のきれいなままで、演技を磨いて素敵な人になって欲しい。
23歳という若さで、がんで余命2か月と宣告されたアンの話。
小雪などタレントの宣伝効果もあって観ました。

思ったより、深刻ですが生きることの大切さについて実感できます。

質素でおしゃれなファッション&インテリアにも注目。

私がこの映画の中で一番感動した「10のこと」
は子どもたちが21歳になるまでの誕生日のメッセージを全部残すこと。
これは妻夫木くんが主演という不純な動機?で観に行った映画でしたが
要所要所にかわいらしいところや笑えるところがあり個人的には好きです。
ただ、やっぱり物語の背景には現実という大きな壁があるなぁ…と思いました。
映像的にいえば、なんだかお金のかかってなさや、大学生が作った8ミリビデオの集大成版みたいなところが好きです。
たしかに恋愛の話ではあるのですが、観終わった後にうう〜んと考えてしまうところは、やっぱり現実に直面した物語だからなのでしょうね。
一番すきなシーンは現実でありながら幻想的な「魚たち」の出てくるラブシーンです。←これは観た人にしかわからないでしょう…★★