1988年に東京で実際に起きた「西巣鴨子ども置き去り事件」をモチーフにし、母親に置き去りにされた4人の子どもたちが、彼らだけの生活を続ける約1年を描いている。撮影にも1年以上をかけた是枝監督の入魂の一作。撮影時、子どもたちに台本は渡されず、監督のその場の指示で演技を行った。
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この映画をどうやって撮ったのかすごく知りたい!
子どもに演技をさせていないようでいて、目線や台詞が自然だったから。そして、台本を渡していないのに、どうやって子どもに
ストーリーを理解させたのだろう?

悲惨な境遇にあっても、誰もが日常のちょっとした温かみを感じて生きているし、誰もが温かみのある行為を及ぼしている。

それが、子どもを置き去りにする母親でも、
置き去りにされた子どもたちにも。

広く言えば、犯罪者にも殺人者にも。

世間でみられる事件の裏側を見た感じだった。
テレビや新聞による想像の世界で膨らんだ狂気の世界が、こんなにも日常的で普通の日々に満ちていたことが痛いほど分かった作品。

裏を返せば、平凡で日常的な中に悲惨な状況が隠されているという事実。
それに早く気づくことが大切。
おかしいと心のどこかで思いながら何もしないことの切なさ。
変わることを恐れてはいけないんだと思う。

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柳楽優弥君の魅力に脱帽!
心のきれいなままで、演技を磨いて素敵な人になって欲しい。

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