作者の経験に基づいた恋愛〜結婚について書かれてる本です。

私的に、2〜3年前読んだら共感できない部分が多かったかもしれないけど、ひとりの人をずっと愛していくという、本当の意味が、少し分り始めた今、とても共感できる本でした。

主人公のいる場所や、動作など、描写のところどころが、とってもおしゃれです。
山田詠美さんの本って、登場人物の名前からしても、
洋画を見てる気分になります。
でも、ストーリーは誰にでも起こりうるような、日常の話。
その中に2人の感情の機微が、交互に織り交ぜられている。
おもしろいのは、章ごとに同じできごとを、男女ちがった視点で描かれていること。

バーで知り合ったルーファス(男性)とココ(女性)は
情熱的に恋に落ちるというより、ともに歩んでいく、歩み寄っていくという感じ。
初めて会ったときの印象が、衝撃的でなければどきどきするものでもない。
でも何か話していて楽しい。そんな気持ちが結婚に結びついていくんだろうな…っていう、
何かがずーっと続いていく感じ。
読み終えた後、とても爽やかな気分になれます。

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